| ここでは museum cafe BANANA MOON/成瀬政博のことから、私たちが現在感心のある様々な事柄につ いてのお話を紹介するコーナーです。(洋美さん担当の「diary」の拡大バージョンと思って下さい) 文・ナルセ ユイ |
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さぁさぁそれはさておき、この更新できなかった間にもバナナムーンではとてもいい企画展がありました。 そんな素敵な作家さんの協力得て現在開催中の企画展が「クリスマス展」です。 そしてこちらも昨年同様、クリスマスパーティーも今年もやっちゃいます! という訳でしばらく振りの更新となりましたが、来年1・2月の冬期休館の時期にこのサイトをリニュー |
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日本国憲法・第九条。と聞いて、「よく判らんし、なんか考えるの面倒臭いし、仕事も忙しいから。」 みなさんは憲法というものにちゃんと目を通したことはありますか? では、僕自身は憲法九条改正について賛成か反対かということなんですが...、う〜ん...、現 少し話はズレますが、先日のW杯の本番を迎えるために練習をしている日本代表を見ていて思ったこ まぁ、一般的にスポーツの世界に政治を持ち込んではいけないといわれているので混同しているつも 「平和」という言葉を辞書で調べてみるとこう記してあります。 平和。 |
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先月下旬、バナナムーンの二周年を記念して「風来坊来風・プチ独演会」を行ないました。 バナナムーンでは常設展・企画展をはじめとする作品観賞とお茶をして頂くことが主な楽しみ方なの しか〜し、今まで落語なんて生で聴いたことないし、落語をやっている知り合いなんていないし、企 |
![]() vol.11 冬眠中でした...。 いや〜、随分この頁を放置しておりました...。 色々と思い浮かぶことは多々あったのですが、なかなか重い腰が上がりませんでしたぁ。 冬の間、一体何してたんでしょう...。 冬期閉館中、家族で旅行に行ったり、普段なかなか会えない友人や知人のところへ遊びに行ったり と、それなりにお休みを有効利用したハズなのですが...。 ホント、何してたんでしょう...。(...が多いなぁ...。) まあ、要するにあんまり仕事をしてなかったってこうでしょうね。 そうそう。大した仕事をしてなかったってことです。 ダメですねぇ...。 本当は冬期休館中に建物のメンテナンスや、商品の陳列棚や書類の整理棚などの什器をつくろうか なぁ〜、なんて思っていたのですが...。(去年はペンキ塗ったりしましたけどねぇ...。) まあ、信州の観光地全体に言えることなのですが春から秋の終りまでがオンシーズンで、冬の間は スキー場以外は大抵オフシーズンなんですね。 なので、年間の収入を約9ヶ月の間で何とか稼いぎ出し(?)、殆ど収入が見込めない冬の期間は 維持費や人件費節約の為、お休みせざる得ないところが多いんです。 バナナムーンもまさにその通りで、「春までのことを考えると、時間はあるけど予算が無い。」っ ていうような具合で、ホント、大したこと出来ないんですよねぇ。 (あんまりこんなことをさらけ出すのは止めた方がいいのかもしれませんが、まぁウチはゆる〜い カンジでやっている小さな個人美術館なので...。まぁ、いっか。) まぁ、そうは言いながらもサイトの更新くらいは出来たはずなんですが、こちらもかなり滞ってお りまして情けない限りです。 いつもサイトの更新はバナナムーンの鰻の寝床程度のバックヤードで行なっているのですが、この バックヤードが「夏は暑く・冬寒いっ!」といった従業員にやさしくない環境なんですね。 なので、常々「ノートタイプのPCがあれば、もっと快適な環境で仕事できるのになぁ。」と思って いたところ、なんと、今月初めに念願のノートタイプのPCを購入したんですよ!(感涙) がしかし、この新しく購入したPCというのが結構曲者で、今年初めに発売されたIntel CPUが搭載 された「Mac Book Pro」というPCなんですが、今までバナナムーンで使っていた6年も前のPCで 使用していたアプリケーションや周辺機器への互換性が今のところ殆ど無く、まだ殆どといってい い程使ってません...。(悲) まぁ、PCの世界で6年前の物となればかなり古い部類に入るのかも知れませんが、もう少しオール ドユーザーにもやさしくてもいいんじゃないの?なんて思いつつも、やっぱ新製品は嬉しいもので す!(初めてのノートタイプなので意味なく近所のカフェに持って行ってます。アホですねぇ。) その内このPCでサクサク仕事出来るようになれば、このサイトも、もっとマメに更新出来るのでは と思っていますが...。 とはいっても基本的に面倒臭がり屋の性格なので、僕にとっては何ごとも継続していくというのが 一生のテーマかもしれませんね...。 その点、ウチの両親や妹のcoulerさんは割りとマメというか、一度始めたことは形を変化させなが らでも続けていくことがちゃんと出来ているなぁと思います。(ホント、偉いと思います。) ウチの奥さんも昨年子供が生まれて今まで以上に大変になったはずなのに、家事と育児をちゃんと 両立させていて、こちらも、ホント偉いなぁと。 ....。(沈黙) まぁ、「俺だってその内っ。」って気持ちは持ち合わせていますが、今のところ自分なりのペース で徐々にでも頑張っていきますよ。 ってなことで、ホント大したことも出来ずに春を迎えてしまったという感が強いのですが、通常営 業に戻ってからは、なんやかんやと忙しくなり結構頑張っております。 時折、雪の舞う冬に逆戻りの寒〜い日もあったりするのですが観光客の方も少しづつ増えてきて、 春が近づいているんだなぁと日々実感する今日この頃です。 そんな訳でこれからの企画に向けてのお話を少し紹介させて頂きますね。 現在は『週刊新潮』表紙絵原画展はvol.8ということで、今月初めから入れ替わっております。 そして2階展示室では「MEMORISE」という『週刊新潮』表紙絵の原点ともいうべきシルクスクリ ーン版画の企画展を開催中です。(お陰様でかなり好評です。) そして、この春でバナナムーンが2周年になることを記念して、2周年記念イベントとして「風来 坊来風」さんによる古典落語の催しを行ないます。 Newsの頁である程度お知らせしておりますので詳しくはそちらをご覧になって頂ければと思います が、私たちも初めての落語の企画ということで大変楽しみにしており、風来坊来風さんご本人も張 り切っておられるようなので、きっと楽しいものになること間違いなしです! まだ若干お席に余裕がございますので、ご興味のある方は是非バナナムーンまでお問い合せ下さい。 (落語のイメージ画像はグラフィカルなイメージで制作しましたが、黒人の噺家さんではございま せんのでくれぐれもお間違えのないように。でも本当にファンキーな黒人の噺家さんがヒップホッ プ調で韻を踏むような語り口で古典落語なんてやってくれたら最高かも...。) この企画展が終わるとGWからはcoulerさんの「ムーンダンス」展が始まります。 近々Newsの頁でお知らせ致しますがこちらも素敵な企画になると思いますので、まだGWの予定を 決められていない方は是非是非バナナムーンまで足を運んで頂きご覧になって頂ければと思います。 (女性の方、必見です!) 久しぶりのNotebookの更新でしたが、こうやってある程度書き終えてみると気分がスッキリしまし た。やっぱり何ごとも溜め込むのは良くないですねぇ〜。 これからはもう少しマメに更新していきたいと思っておりますので、今後ともお付き合い頂ければ 幸いかなぁと。2006年も宜しくどうぞ。 あっ、そういえば今日は父の誕生日。 きっと特別なことはしないと思うけど、この場を借りてお祝いの言葉だけでも。 「誕生日おめでとう。そして毎週毎週ご苦労様。これからもよろしくどうぞ。」 |
![]() vol.10 楽しむためのヒント。 安曇野は12月に入ってから毎日のように雪が降るようになりました。 毎日出勤時には、どんどん山が白くなっていく北アルプスを眺めては「綺麗だなぁ。」と思う反面 観光客も少ないこの時期なので、「今日も暇だろうなぁ。」なんて思いながら一日が始まる訳です が、こんな時期には接客の合間に色んなサイトを閲覧したり、雑誌や本を読んだりしながら過ごす ことが多くなります。 毎週新潮社から届けて頂く『週刊新潮』には福田和也氏の「闘う時評」という連載記事があり、色 々ある記事の中で、個人的にはこのページが一番好きで毎週楽しみに読んでいます。 2・3週間前にこのコラムの中で「チャルカの東欧雑貨買いつけ旅日記」という本がが紹介されてい ました。(ご存知の方も多いとは思いますが、福田氏は政治・経済・歴史・文学・美術・音楽・映 画・サブカルチャー等々まで幅広く論じることができる希有な人物です。) その福田氏がとても評価している本とあっては一度読んでみなくてはと思い、早速アマゾンドット コムで購入して読んでみました。(この辺りでは探したけど売ってませんでした...。) 本のサイズは小さい割には結構分厚く、写真と文章が程よい感じのムック本のような感じ。 内容はというと、本のタイトル通り「チャルカ」という大阪にある雑貨屋さんの女性店主2人が東 欧に雑貨を買い付けに行くというマニュアル本に近い感覚の本なのですが、買付けの楽しさ・旅の 楽しさ・雑貨の選び方や楽しみ方・人生の楽しみ方etc、を教えてくれているような本なんです。 「闘う時評」の中で福田氏は世界や国内の閉塞状況を危惧しながらも、彼女たちのような若者の「 好きだから・楽しいから」ということから発せられる身軽な行動から、人を知り・その国を知り・ 世界を知り・そして日本を見つめ直すとっいったことへ繋がってゆく流れに、閉塞状況から抜け出 す一種の突破口のようなものを感じる、又は、その行動から未知への世界へ足を踏み入れる彼女た ちの姿を見て、本当に世界は閉塞しているのだろうか?と綴っています。 僕もバナナムーンで接する若い女の子たちには福田氏と同じような感覚を抱いていて、「色々ある だろうけど楽しもうよ。」といった感覚や、「好きなことやってたらその内何かが動き出すんじゃ ない。」というポジティブな感覚に何か希望のようなものを感じる時があるのです。 この「楽しい・楽しむ」という言葉ですが、同じ漢字であっても音読みと訓読みではまったく違う 意味だということをある人物から聞く機会があり、最近の僕の中では大切なキーワードになってい ます。 「楽・らく」は言葉の通り"楽する"という意味ですよね。「楽しい・楽しむ」というのは"楽・ら く"と同じ意味のようには感じないですよね。要するに「楽しい・楽しむ」ということは楽なこと ばかりではないということだと思うのですが、「苦しいこともあるかもしれないけど、いいことが あった時には喜びの幅も大きいよ。」っていう意味なのではと思うのです。 日々の暮らしの中ではついつい仕事や生活に追われがちになり、「何かこなしてるだけだなぁ。」 とふと思う時があるのですが、この"こなしてるだけ"という行為を"楽しむ"為のプロローグと思え れば、人生って素晴らしい・世界って素晴らしい・人間って素晴らしい、って思えてきます。 まあ、とはいっても頭の中で多少整理は出来ても現実は....といったこともありますが、とに かく"楽しむ"ということは行動を起こすための基本的なポイントだと思いますし、その行動の先に は新しい出会いや扉が開けてると思うので、僕の中では「苦労は買ってでもしろ。」ではなく「楽 しむ為に、苦労は買ってでもしろ。」ってことになってまして、この「チャルカの東欧雑貨買いつ け旅日記」は、30代半ばを迎え年々オヤジ化する今の僕にとって(苦笑)、楽しむため・夢中に なるためのヒントを与えてくれる楽しい本でした。みなさんも興味があれば一度読んでみてくださ い。きっと東欧やチャルカに行きたくなりますよ。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ちなみに、僕はチャルカの藤山さんと福田氏共に僅かながらお会いしたことがあったので、その時 のエピソードも少し紹介しますね。 昨年、チャルカの藤山さんが雑誌「SAVVY」の取材にライターとしてバナナムーンに来て頂いたこ とがあります。 その際に、藤山さんから大阪でのお話を少しお伺いし、僕が悪ガキだった頃にアルバイトをさせて もらっていた大阪の伝説的なアングラの老舗「伽奈泥庵」によく出入りしていたとのお話を聞き、 「伽奈泥庵を好んで出入りしていた人のお店ってどんなのかなぁ。」と、いつかチャルカにも行っ てみたいなぁと思っていました。(まだチャルカには行ったことはないんです....。年明けの 平日が休館日になるのを利用して一度行ってみたいと思ってます。藤山さんは気さくで小柄なかわ いらしい方でした。) 福田氏については10年程前に勢いのある若手の論客として宮崎哲弥氏・宮台真司氏などと共に新 聞や雑誌等での出筆で知るようになりました。 彼らのコラムや本などをよく読むようになっていた頃、確か5年程前に東京での仕事を終えた翌日 に新宿の映画館に父と一緒に「ユリイカ」を観に行き、「いい映画やったな〜。」と余韻に浸りな がら映画館の地下の階段を登りきった辺りで一服をしていたところ、映画のポスターの前で福田氏 が雑誌の撮影をされているのを見かけました。 撮影が終わるのを見計らって緊張しながら声を掛けてみると、「僕はこれから観るんですが、映画 どうでしたか?」と訪ねてくださり握手をしてもらいました。(緊張してあまり話せんでしたが、 威張ってなくてとても自然な感じの方でした。) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ちょっとだけ告知です。 News欄でも告知しましたが、今月の23日(祝)にX'masパーティーがあります。 まさに今回のキーワードの"楽しむ"ために、ウチの奥さんやスタッフの純子さんたちと色々と準備 や思案をして楽しいX'masパーティーになるよう頑張ってますので、興味のある方はぜひぜひ遊び に来て下さいね。まだ、若干募集定員に空きもございますので、お気軽にお問い合せください。 (お一人で参加してくれる方もいらっしゃいますので、ホント、気軽に来て下さいね。) 本格的な寒さで外に出るのは億劫になりがちですが、薪ストーブもガンガン焚いてお待ちしており ますので、バナナムーンのクリスマスを楽しんでくださいね。 |
vol.9 バナナムーンの秋から冬。 ![]() 『日々のコト』三谷孝幸銅版画展。 三谷さんご自身初の作品発表となった『日々のコト』展は期待と不安の入り交じったスタートから、 終わってみれば大成功。とてもいい作品展でした。 三谷さんにとっては全てが初体験の連続で、作品を観に来てくれる人・ノートに感想を書いてくれ る人・ポストカードや作品を買ってくれる人、体験する全てのことが感動的な出来事だったようで す。 サイトで作品発表をしていた時には感じ得れなかったお客さんの細かな部分での感想や、実際に展 示空間に作品を並べてみることで客観的に自分の作品を眺めることが出来たらしく、度々「展覧会 っていいですねぇ。」と今までにない刺激を噛みしめているようでした。 三谷さんは日常の出来事や感じたことをサラリと表現できるタイプの人なので、今回、彼が感じた 想いは、きっと新たな『日々のコト』として、彼らしく・自然に・ゆっくりと繋がってゆくのだと 思います。心地いい秋の日々でした。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ![]() フジマル◎ヒデミ ライブ。 不思議な時間でした。今まで体験したことのない感覚だったように思います。 言葉のコラージュとでも言うのでしょうか、音に乗っかて発せられる言葉から連想する画が次か ら次へと変化をし、そして浮かび上がっては消え、また新たな画が浮かび上がる。で、その画と 画が繋がりそうで繋がらない...。しかし、浮かび上がる画はとてもシュールで面白く、程よ く脳みそをくすぐってくれました。(普段、インストものを好んで聴いている僕にとっては、い い刺激になりました。) そんなシュールな音楽を中心に演奏するフジマルさんですが、演奏開始直後の少し緊張感が漂う 場では、観客を和ませるために即興で緊張感のある会場の状況を唄にしたり、詩の朗読中にウチ の赤ん坊が泣いた声を取り入れたりと、ちょっとしたハプニングを利用しながらも自分の世界に 観客を引き込む術も持ち合わせていて、とても楽しい人物でした。(即興の歌詞に度々「ナルセ ユイさんは〜♪」とかなりイジられましたが...。) ライブ終了後には成瀬政博とのアフタートークも結構盛り上がり、ラストには、これまた即興で 『週刊新潮/表紙の話』に曲を付けてくれ成瀬政博も大満足で、最終的にはとても和やかなライ ブとなりました。(そうそう、バナナムーンという曲も演っていただきましたよ。) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ![]() AZUMINO STYLE 2005。 11月3日から6日まで「安曇野スタイル2005」という、安曇野エリアのものづくりに携わる人々 や ものづくりの魅力を紹介するアートイベントがありました。(バナナムーンでは特別展として11 月末日までやっています。詳しくはNews欄をご覧下さい。) このイベント、安曇野で宿泊業やサービス業などに従事している奥様方が、女性ならではの草の根 的な活動を献身的に行なって運営されていて、この活動に賛同している作家・工房・美術館・ギャ ラリー・ショップなどが協力をしながら安曇野の文化的な魅力を再発見してもらう、とても手作り 感のあるいいイベントなんです。 個人的に素敵なことだなぁと感心するのは、女性が中心となって運営していること。 ただでさえ、仕事と子育てだけでも大変なのに精力的にイベント運営のために色んなところに走り 回って交渉したり準備したり...、本当に頭が下がります。 きっと、行政や企業が積極的に参加すればもっと大きい規模のイベントになるのでしょうが、奥様 方が中心となって草の根的に運営し、それらを賛同者がバックアップするといった辺りに安曇野の 素朴さ・らしさがあり、今後、この小さなネットワークというのは貴重な観光資源になるのではと 思ったりもするのです。 自然と・ものづくりと・人の営みが程よい安曇野から誕生した「安曇野スタイル」。 これからも時代の変化に惑わされずに、程よい素朴さを失うことのないような活動であってほしい という願いと、この活動に向けて「自分たちにも何か出来るはず。」といった気持ちで積極的に関 わっていきたいなぁと思っています。 それにしても改めて各作家さんの作品を眺めてみましたが、みなさん個性豊か。素敵です。 |
![]() vol.8 映画のこと。 先週の休館日、お昼頃までバナナムーンでひと仕事をしてから、数日間実家に戻っていた奥さん と子供を迎えに行く間に少し時間が空いたので映画を観てきました。 どうしても映画館で観たかった映画「チャーリーとチョコレート工場」。 ウチの奥さんには申し訳ないと思いつつも「たまには息抜きにゆっくり観といで。」と快くお許 しをいただけたので、大好きなティム・バートンの映画を満喫してきました。 恐らく彼が関わった映画の殆どは観ていると思うのですが、今回の映画が僕の中では「一番楽し かった。」と思えるくらいの素敵な映画でした。 もともとアメリカ文化の異質な部分に興味があり、アートや音楽や映画もオルタナティブな感覚 のものが好きで、アメリカで現役の映画監督ではデイビット・リンチ、コーエン兄弟、ティム・ バートンの映画は新作が出るたびに必ず観ていると思います。 僕なりにこの三監督の感性に共通しているなぁと思うところは、妖しく・少し危険で・ひねくれ ていて・時折見せるほどよい柔らかさ・そして、闇の部分から微かな光を巧みにとらえることが できる感覚などが僕には共通しているように映り、彼らの素敵な変人ぶりをいつも楽しみに待っ ているのです。 そして今回の「チャーリーとチョコレート工場」では、ティム・バートンの盟友と呼ばれている ジョニー・デップとの久しぶりのコンビ復活。 ジョニー・デップも今ほどのスターになる前から好きな俳優の一人で、俳優をやりながらバット ホールサーファーズのメンバーと「P」という変なオルタナティブバンドを10年程前にやってい て、彼の、ティム・バートンに負けず劣らずの変人ぶりが大好きでした。 そして更に、ジョニー・デップが「ネバーランド」で共演し絶賛したフレディ・ハイモアがチャ ーリー役ということもあり、僕にとっては超豪華な布陣の映画だったのでもう嬉しくて嬉しくて。 そんな色んな個人的な期待が詰まった映画でしたが全然裏切られることもなく、出だしの工場で チョコレートが作られていく映像からワクワクしっぱなしで、途中のミュージカル調にウンパ・ ルンパ(変な小人の集団)が唄ってダンスするところでは自然と体がノッてくる感じで、いつの 間にか体中で映画を観ている感覚になるのです。 世界中でベストセラーとなったロアルド・ダールの「チョコレート工場の秘密」が原作で映画化 された作品なので元々原作自体に力のある作品だったのでしょうが、こういう楽しい作品に仕上 げたティム・バートンの才能にあらためて感激しました。 映画を観終わってから10日も経つのに今でも楽しい気分が抜けきらず、まだ寝返りしか出来ない 子供と一緒にもう一度観てみたいなぁなんて思ったり、こんな感覚を今の仕事にも活かせればな ぁと考たりしている毎日です。 僕としては久しぶりに人に薦めたくなる映画に出会えたので紹介してみましたが、興味を持たれ た方はぜひ映画館で観てみてくださいね。 +おまけ+ 僕がここ最近一年で観た興味深かった映画・DVD 「ドッグヴィル」ラース・フォントリアー監督 アメリカの田舎町を舞台にしたキリスト教を信仰している人たちと支配者階級の人たちの話。 神を信じるピュアな部分と、人間のネガティブな部分を洗い出した後味の悪い映画。強烈です。 「パッチギ」井筒和幸監督 僕たちの親の団塊世代の人たちが学生だった頃の、在日朝鮮人と日本人高校生たちのお話。 今もまだ残る複雑な問題を高校生の視点で清々しく描いた力作。 「殺人の追憶」ボン・ジュノ監督 韓国で実際に起こった未解決事件を映画化したお話。 タイトルほど、おどろおどろしいこともないですが、映画の作り自体に圧倒的な力がある作品。 「ぼくんち」阪本順治監督 日本のある田舎町に暮らしている、少し変った人たちの生活を描いたお話。 変な笑える映画ですが、どんな変わり者でも人間なんだと思わせてくれる愛のある映画。 (ウチの子供の名前はこの映画から頂戴しました。) 追記 11/5(土)に行ないますフジマル◎ヒデミさんのライブも楽しいものになると思います。 ご本人曰く「一本分の映画を観た感動や満足感を持ち帰っていただけるように心掛けて演奏して いる。」とおっしゃっておりますので、こちらのライブもぜひ楽しみにして下さい。 ライブは1時間半程で終わりますが、その後アフタートークとして成瀬政博と「絵と音」につい てお話していただこうと思っておりますので、こちらもお楽しみに。 |
![]() vol.7 夏の出来事。 安曇野はすっかり秋です。 毎朝、落ち葉の枚数が増えてきたなぁ〜なんて思いながら庭掃除をしているのですが、そういえ ばつい数週間前までは夏だったことを思いだし、日の過ぎるのは早いなぁとあらためて実感する 今日この頃です。 しばらく更新することが出来ていなかったので、今回は夏の出来事についてのご報告。 今年の夏はとにかく暑かった...。 なんだか年々暑くなってる気がします。 もう、安曇野には避暑地という言葉が似合わないと思ってしまうほど。 そんな暑い夏の安曇野に、今年は凉よかな風が吹きました。 ひらいみもさんの「森のストロー」展。 昨年バナナムーンが開館を目前に控えていた頃に、成瀬政博以外の作家の方々にも作品展をやっ て頂きたいということで開館前から作家探しをしていたのですが、たまたま色んなサイトを閲覧 していて辿り着いた、ひらいみもさんの「mimo-G」というサイトに興味を持ったのがことの始 まりでした。 彼女のサイトにはイラストレーターとしての略歴・作品の紹介といったものから、「つれづれ」 という日々の出来事を綴った日記も公開されていました。 毎日じっくりと時間を掛けて彼女の作品や日記を眺めながていく内に、「ひらいみもさんにお願 いしたい!」という気持ちがどんどん膨れ上がり、駄目もとで一度打診してみようと思いご連絡 してみたところ、快く引き受けて下さいました。 それ以降何度となくメールや電話で打ち合わせ重ねたりと、互いに、いい作品展になるようイメ ージを膨らませていきました。 そして実際に搬入展示をしてみると、作品の出来はもちろんのことですが、空間演出の出来がこ ちらの想像していた以上の素晴らしい出来映えに、ただただ圧倒されてしまったのです。 作品展を依頼した当初から、僕なりにみもさんの才能や感性や可能性を見定めていたつもりなの ですが、いい意味でこちらの期待を裏切って頂き、そんな彼女の才能の裏側には、彼女を支える 家族のサポートという無くてはならない環境があったことを知りました。 その支えとなる環境の中心にいたのがフリーカメラマンのご主人。 このご主人が本当に素晴らしかった! 同性の僕からみても本当にいい旦那さんだなぁと何度も口にしてしまうくらい みもさんを支え ていらして、こういうパートナーがいるから みもさんも思う存分創作に向き合えるんだろうな ぁと、お二人の支え合う関係の素晴らしさがとても印象的でした。 「関係」といえば、みもさんとお客さんとの関係も素敵でした。 今回、個人的な希望もあって二ヶ月という異例のロング企画という作品展でしたので、会期中に 二回以上足を運んでくださったお客さんがとてもたくさんいらっしゃいました。 (中には会期中、4・5回来られた方も。) 感想を書いて頂いたノートにも温かい言葉がたくさん添えられていて、中には「生きてて良か った」なんていう重みのある言葉を書かれている方もいました。 会期中お二人には何度もバナナムーンにお越し頂いて、お仕事の調整がつく限り極力お客さんと のふれあいを楽しまれていて、成瀬政博と対談形式で行なわれた座談会(上の写真)では、イラ ストレーションのお話や創作のルーツにまつわるエピソードまでお話して頂いたりと、様々な側 面からお客さんとの関係を大切にされている人柄は、とても温かいものでした。 今回「森のストロー」展を通して色々な出来事を共有させて頂く内に、人生というのは色んな人 たちに出会い、ふれあい、感じ、経験することに喜びがあるんだなぁと改めて気づかされたよう に思います。 こんな素敵な経験をさせて頂いた ひらい夫婦のお二人とお客さんに感謝感謝。 そして、こんな貴重な経験を与えてくれた2005年の想い出深い夏に感謝感謝です。 またいつの日か、バナナムーンに鳥たちが帰ってきますように。 |
![]() vol.6 世代感と文脈。 7月に入り、ようやく梅雨らしく連日の雨・雨・雨という今日この頃ですが、こんな日にはお客 さんも少なく、山積みになっている雑用を片付けるには絶好の日和です。 その雑用というのはどういうものなのかを簡単にご説明すると、バナナムーンで営業する時に必 要な案内や準備のための物と、成瀬政博の仕事や活動のためのアシスタント的業務の二種類です。 バナナムーンを始める前までは、父のアシスタントとしてお給料を頂いてお仕事をさせてもらっ ていたので、今でもその時の延長のような形でパソコン仕事は よく任されていて、いい風に言え ば、父が画業だけに専念出来るようにとサポートしているつもり...なんです。 ウチの父は典型的なアナログ人間で、今でも携帯電話の使い方がぎこちない感じで、メールなん て一度も打ったことがないんじゃないかと思います。 ですので、父宛に届いたメールというのは家族の誰かが返事を打って(文章は父の手書きの物) 対応する訳ですが、そんな父は意外にもパソコンを導入するのが結構早かったのです。 もう十年以上前のことになるとは思いますが、父の友人の何人かの人がパソコンを使っての創作 活動を始めていて、それを見た父は「こんなこと出来るの?」と 直ぐさまパソコンを購入し、自 らの創作活動の広がりを夢みて、パソコンの可能性に魅了されていきました。 が、しかし、やはりアナログ人間。 多くの人がつまづく説明書の難解さ、今まで聞いたことのない専門用語を理解するだけでも大変 なことを知り、「わしにはむいてへん。」とあっさり敗北宣言。 しかし、タダでは転ばない性格の父は、自らの創作のためには家族や友人を巻き込み、「注ぎ込 んだ分は回収すぞ!」と意気込み、パソコンをフル稼動させるのです。 そんな感じで我が家の面々はパソコンに馴れ親しんできた訳ですが、今思えば、父がパソコンを 使えないことが ぼくたち家族がパソコンへのスキルアップに繋がったのかもしれませんが、実際 に父とパソコンを使って仕事をする機会の多い僕は、パソコンを挟んでの衝突は数多くありまし た。 パソコンを頻繁に使うことのない人に結構多いのですが、パソコン=万能な宝箱 と思っていると ころが父にもあり、「そんなことも出来ひんのか。」と以前はよく言われたものでした。 きっと、パソコンの画像ソフトなどを使っている人には判って頂けるのではと思うのですが、完 成に至るまでの道筋は幾通りもあるということが なかなか理解してもらえず、「お前の説明さっ ぱりわからん。」といった具合で、専門用語以前に、世代間の文脈の違いを感じることもありま した。 (ようやく繋げたい話に辿り着いたかな..?) この文脈の違い。これが結構厄介なもので、同世代だとニュアンスで理解出来ることがあっても、 世代が違うと どう説明しても伝わらないことがあって、現在の父が熱心に活動している「憲法問 題」も そのひとつなんだと思います。 父はど真ん中の「団塊の世代」で こういった問題には人一倍関心があり、若い人たちにこの「憲 法問題」をどう伝えれば関心を持ってもらえるかと、毎日のように考えているようです。 正直、僕もこの「無関心世代」の一員である訳ですが、恐らく普通の家庭に比べるとこういった 問題についてよく議論している家族の中で暮らしているので 多少なりとも関心はある方なのです が、父たちの世代の方法論や文脈では 若い人たちに興味すら持ってもらえないのではと思ったり もするのです。 とはいっても僕には妙案がある訳でもないですし、僕なりの考えや行動しか出来ない訳なのです が、僕なりにこの問題の深刻さは理解しているつもりで、多少 父とは考え方が違っていても重要 な問題だと捉える意識は同じではあるんですね。 一部の新聞や専門書を読んだりすると環境問題や資源問題の深刻さに愕然とすることがあります。 現在の大量生産・大量消費社会の生活が続けば増々環境は悪化し、その環境変化の影響で資源の 問題や食料危機が訪れることは目に見えていて、そして残された数少ない資源を求めて お金と武 力を持った強い国が資源の豊富な国へ圧力をかける、こういった図式が戦争というものを生む可 能性があるのではと思うのです。 個人的にはこうならないことを願わずにはいられないのですが、もし憲法が「戦争に参加しても いい」という風に改正されて 先程の図式が現実に起こってしまった場合、この「平和憲法」を変 える動きがあるということの重大さというのは、現在の生活をガラリと変えてしまう恐れがある なぁと思い、なかなか身近な問題として捉えることのできない「憲法問題」というものが、少し 身近な問題として感じられるように思うのです。 まぁとにかく、日本国憲法を一度もまともに読んだことのない僕が言うのも何ですが、こういっ た重要な問題に関しては世代感や文脈を越えて、人と人とがもう少し向き合うことが必要なので はと思うことと、改めてもう一度 自分たちの生活を見つめ直さなければと思う、少し長〜いお 話でした。 ちなみに上の画像は世代感・文脈の違う親子で作ったポスターなんです。 (最後までお付き合い頂いた方々、ありがとうございました。) |
![]() vol.5 最近のこと。 なんだか やらなけばいけないことが山積みで、notebookの更新も随分ご無沙汰していたので、 今回は手短に最近あった出来事を書いてみようと思います。 洋美さん担当のdiaryでご存知の方もいると思いますが、先月 我が家に長男が誕生しました。 今のところ順調に成長してくれているみたいなのですが、日々わからないことの連続で 色んな 方から経験談をお伺いしながら育児に励んでいるのですが、ホントに不思議なことだらけで結 構面白いです。 とは言ってもまだ一ヶ月なので、これから色んなことが起っていくのでしょうから あんまり肩 に力を入れ過ぎずに気長に子育てしながら、自分自身も子と共に成長していければなぁと思っ ています。 今回、たくさんの方からお祝いのお言葉など頂き、本当に嬉しく思っております。 ありがとうございます。 皆さんから頂いたお言葉を大切にして、これからも楽しみながら頑張りたいと思います。 そして昨日、19日にバナナムーン初となるライブをやりました。 家族ぐるみで仲良くして頂いている松本の「cafe Duex」さんからお話を頂いて、急遽開催す ることになったのですが、無償にも関わらず「asuna」さんの演奏も前半と後半の二部構成で 演奏して頂き、とっても贅沢な時間になりました。 多少 急なことでしたので、準備不足で皆様にご迷惑をお掛けする場面もあったかとは思います が、ご協力頂いたお客様・asunaさん・Duexさん・木村さん、ありがとうございました。 個人的には asunaさんの創作の仕方についてお話の部分が興味深く、「曲創りの時には架空の ストーリーを想い浮かべながら音をはめていくんです。」というところが面白くて、個人的に 好きな「TORTOISE」のアルバムなど聴くと、自然と映像が浮かんでくる感覚に似ているなぁ と思いながら聞き入ってしまいました。 今回は結構慌ただしい中での企画になってしまいましたが、また今後も こういう音楽イベント をやろうと思った いいキッカケとなりました。 まだまだ書きたいことやお知らせしたいことがあるのですが、同じように雑用もたくさんある ので今回はこの辺で終りにしておきます。 ですが、最後に「ひらい みも展」のお知らせを。 現在「ひらい みも展」に向けて着々と準備を進めております。 みもさんご本人も何度かバナナムーンに足を運んで頂く予定になっており、7/31にはイベン トもありますので ぜひぜひ楽しみにしてくださいね。 初夏の陽射しが気持ちのいい季節になりました〜。 |
![]() vol.4 今回は先日行なわれた「Masahiro Naruse's Talk」について。 「なんとかなったかなぁ..。」といったのが今の率直な気持ちです。 お越し頂いた皆様、楽しんで頂けたでしょうか? 参加して頂き、ありがとうございました。 今回は初の試みということで、主催している私たちも手探り状態で何だか辿々しい場面も幾つ かあったかとは思いますが、館内から時折笑い声が聞こえたり、話に頷くお客さんの姿を見て なんとか形にはなったかと、少しホッとしました。 この企画を計画している中で開催日・開催時間・サービス・催しの内容等々、色々と検討を重 ねて今回のような形でスタートしてみることになったのですが、実際にやってみると問題点も 幾つかあり、特に時間が足りなかったかなぁと感じております。 小さなスペースで不特定多数に一方的にお話するより、みんなでワイワイと雑談形式でお話す る方が場が楽しくなるのではと思い、お客さんから質問を頂戴しながら進めることになったの ですが、皆さんにまんべんなく質問していただくには少し時間が短かったようでした。 そういった中でも積極的に場を盛り上げようと活発な発言を繰り返し言って頂いた方や、「こ のような企画をこれからも計画して下さい。」と有難いお言葉を掛けて頂いた方もいて、お客 さんには随分助けられました。(涙) 父が「週刊新潮」の仕事をするようになってから、本業の画業ではない講演依頼というのも過 去何度かありましたが、会話は割りと上手な方なのですが講演のようなものは苦手なタイプで、 今回のようなスタイルでお話するのは本人も楽しかったようで「こういう感じやったら何度か やれば、ええ風になるんちゃう?」と言っておりました。 父の話の中で個人的に「なるほどねぇ〜。」と思ったことが「作品の質というのは、ある一定 量を越えた辺りから変化が始まる。物理学と同じで、水の温度を上昇させていけば液体から気 体に変化することと似ている。作品の質を上げたければドンドン描き続けることですね。」と いう言葉が印象深く、現在の連載の仕事に絡ませた意味合いもあるのかなぁと興味深く聞き入 ってしまいました。 今回の「Masahiro Naruse's Talk」はこういった感じで何とか無事終了しましたが、今回の 反省点を踏まえながら、これからも年数回行えればと思ってます。 今回、開始時間が夕食時ということもあり飲食物を何にするかと悩みましたが、今の時点で次 回はどうするかと考えているのは、立食パーティーのような自由度を上げながらお話を絡めて いくのはどうかと思っています。 (そうすれば夕飯を食べに行くつもりで来てもらえるしね。ただアルコールのことが心配。) 次回は夏頃にやれればと思っていますので、今回参加して頂いたお客さんや新しいお客さん達 と、また楽しくお話が出来るように企画致しますので どんどん参加してくださいね。 最後に、今回参加して頂いた方の中でお花やお土産を頂戴したりしました。 有難く頂戴致しましたがあまりお気遣いなく。ありがとうございます。 翌日からメールも何通か頂いて、とても嬉しく思っております。 今回は本当に素敵なお客さん達に恵まれて、とてもいい記念になりました。 あらためて、参加して頂いた皆さんに「ありがとう。」と伝えたいと思います。 |
![]() 第三回目はバナナムーン(建物)についてです。 いきなりですが、個人的にこの建物はとても気に入っていて、時折「いい建物だなぁ〜。」と ここの主としては自画自賛したりするのですが、皆さんはいかがお思いでしょう。 昨年春に開館して以来、父の「週刊新潮」表紙絵原画を目的に来て頂くお客さんが圧倒的に多 いのですが、中にはパンフレットやガイドブックの建物の写真を見て足を運んで頂くお客さん も結構いらっしゃいます。 ですので、バナナムーンの魅力のひとつにこの建物は大きなファクターとなっているのです。 この建物、木造黒塗りのモダン建築(?)なのですが、設計して頂いたのは知り合いのNさん です。 このNさん、元々父の友人の知り合いの方で数年前から家族ぐるみでお付き合いがありました。 若手の設計士さんで、プライベートでもとても気のきくいい人物でした。 「小さくても洒落た美術館をつくりたい」という私たちのお題に対して、Nさんが提案してく れたこの建物は、いい意味での驚きととてもイメージの広がるものでした。 バナナムーンへ一度でもお越し頂いたお客様であれば、外観と中の様子をご存知だと思うので すが、これから訪れてくれるお客様に全て種明かしをしてしまうと楽しみが半減してしまうの で、ここでは具体的には触れないようにしたいのですが「about」のイメージ写真でもあるよ うに、外と中のコントラスト・空間の豊かさ・そして何よりも作品が綺麗に見えるという、私 たちにとってはとても満足いく建物になりました。 更に建築以外でもNさんにはたくさんのこと教わり、食器を中心とした細かな道具からメニュー に至るまでの総合演出をサポートして頂いたりと、本当に助かりました。 建物を建てて頂いた工務店の職人さんたちも気さくないい方ばかりで「みんなで作り上げてい くんだ」という新たな喜びも教えてもらうこともでき、建築の楽しみや奥深さも知ることは有 意義で、うまく行ったこと・行かなかったこと全て含めて、とても刺激となりました。 バナナムーンへ何度か足を運んで頂いたお客さんたちの中には、「ここに来ると気持ちがほっ こりするね。」と嬉しい言葉を残して帰って行かれる方もいて、この空間の魅力がひとを和や かにさせるんだなぁと、あらためて実感させられます。 この春に一歳を迎えたバナナムーンですが、これからもこの空間の良さを十分に活かして、お 訪れて頂けるお客様に、少しでも心地よさを提供して行ければと思います。 最後に、この素敵な空間をプレゼントしてくれたNさんとは長らくご無沙汰しているので、こ の場を借りてあらためて感謝の気持ちを伝えたいと思います。 |
![]() 前回から少々時間が経ってしまいましたが、第二回目は成瀬政博作品についてです。 この春で9年目に入る「週刊新潮」の表紙絵連載ですが、息子として父の仕事に多少なりとも 関わってきた者としては、何だかアッという間の感じがしています。 昨年の春にバナナムーンが開館したことで、たくさんのお客さんに感想を聞くことができたこ とが コツコツと連載を続けてきた父の仕事の成果なんだなぁと、息子なりにとても嬉しかった です。 熱心に遠方からお出掛けいただいたり、更には「週刊新潮」の読者層とは思えない若い方から の支持も結構あるんだなぁと思いがけない喜びもあり、開館して本当に良かったと思います。 今回の本題 成瀬政博作品についてですが、ご存知の通り現在の主な活動として「週刊新潮」表 紙絵が活動の中心なのですが、それ以外の作品発表もしています。 コスモマーチャンダイジィングwebsiteではキャラクター連載をはじめ、新聞・雑誌等での挿 し絵やコラムなども手掛けていたりします。 こういった仕事の中では幾つかの作品のスタイルが使い分けされていていますが、やはり本人 としては描きたい作風というものがあるようです。 上の作品は「週刊新潮」の連載以前に描いた作品ですが、その頃の作品には「浮遊感」のある 作品が多く、現在でも「この頃の作風が好き。」という昔からのファンの方もいて、本人もこ ういう作品をまだまだ描きたいなぁという想いもあるようですが、「週刊新潮」ではこのよう な作風は求められていないこともあり、本人の中では多少のジレンマもありながらも「いずれ は編集部も自分も納得できるような作品を描いていければなぁ」と試行錯誤しているようです。 そういったこともありながらも、バナナムーンを始めてからお客さんやファンの方から感想を 聞く機会が多くなったことで、最近の成瀬政博にいい意味での変化が出てきたなぁと思う時が あります。 お客さんとの会話の中で「作品の質をもう一段階レベルアップしたいなぁ。」とか「編集部が 求めるハードルが高くなってきているけど、いい意味でのストレスですね。」とか カウンター 越しに聞こえてくる会話の端々にポジティブな発言が増えてきたなぁと、息子なりに嬉しくな るのです。 「週刊新潮」の連載は決して楽な仕事ではないと思うのですが、人に観られる機会が今まで以 上に多くなってきた分、求められてくる作品の質も更に向上させることが必要になってくる中 でも、父にはこれからも「観る人をHAPPYにする作品と自分自身が満足いく作品」を描き続け ていってもらいたいと思います。 追記:本当はもう少し作品のことについて具体的に触れたかったのですが、文章を書く内に思 った以上に文字数が増えそうでしたので、この辺りにしておきました..。 また機会があれば少しでもご紹介させてもらえればと思います。 |
![]() 第一回目は museum cafe BANANA MOON が誕生したキッカケについて。 BANANA MOON。1992年に「安曇野絵本館」から発行された画集です。 1989年 成瀬政博が大阪から安曇野へ移住した先で、安曇野絵本館という場所に出会います。 ロケーション・建物・展示作品・そしてオーナー夫婦の人柄、とても気に入った成瀬政博は毎 週のように安曇野絵本館へ通うようになり同世代の館長さんとは早々と意気投合し、現在では 友人としてお付き合いする関係です。 出会いからすぐに意気投合した二人は「作品展をやろう。本を創ってみよう。」とアッという 間にひとつの夢を実現させ、その後も「また面白いことやりたいなぁ。」と日々夢を話し合っ ていたそうです。 そんな関係が続く中で常日頃から「週刊新潮の谷内六郎さんのような仕事がしたいなぁ。」と いう成瀬政博の夢を聞いていた館長さんのもとに、ある日一本の取材が入りました。新潮社か らの取材でした。 取材の後、館長さんの計らいで「私の友人に週刊新潮の表紙の仕事がしたいと言っている男が いるんです。」と訪れていた編集者に「BANANA MOON」を手渡してくれたそうです。 そのころ新潮社編集部では新しい表紙絵作家を探している時期だったそうで、運良く無名の作 家が次期表紙絵作家候補に入れていただくことになり、いろいろな偶然が重なりあった結果、 見事表紙絵作家に選ばれることになったのです。 そして1997年・春から連載は始まり現在に至るといったところなのですが、安曇野絵本館と の出会いが成瀬政博に大きな転機を与えてくれたという想いが私たちには強く、「美術館を作 ろうと思うんです。」と相談した時にも親身になってアドバイスしてくれたりと、私たちにと って安曇野絵本館/BANANAMOONは原点のような存在なっていきました。 こういったことから成瀬政博HP・キャラクター・美術館のネーミングは「BANANA MOON」と することになったのです。 museum cafe BANANA MOON が開館してから個人的にも相談を聞いてもらうことが多くなっ てきた近頃では、ぼくにとっては館長さんがいいアニキ的存在です。 そして現在放送中のTVドラマ「優しい時間」のモデルが安曇野絵本館のような気がしてなら ないのですが...。 といったようなことで、今回はお客さんや取材記者さんによくされる質問でもある名前の由 来について紹介してみました。 次回は成瀬政博作品についてのお話をしてみようかと思いますので、拙い文章ですが次回も どうぞお付き合いくださいませ。 |